花善 様
ギャラリースペースへ導く、
存在感ある階段
株式会社 花善 様
【お話をお聞かせくださった方】
多賀谷 圭 様(営業担当)
川口 忍 様(ホール担当)
*施工業者様*
設計:有限会社アトリエ建築設計室
http://atelier.or.tv/
施工:平和建設株式会社
http://atelier.or.tv/
施工:平和建設株式会社

お話をうかがった多賀谷さんと川口さん

2017年4月にオープンした新店舗
●60年活躍した旧店舗に幕、新店舗へ
(多賀谷さん)
当社では、2017年の春に店舗 兼 社屋を新築しました。旧店舗は、昭和30年の大火災で創業時の店舗が全焼したあとに建てられたもので、以来60年間がんばった建物でした。新築するにあたり、当社の代表は2階に厨房が一望できるスペースを作りたい、という構想を持っていました。当社は明治32年の創業ですから、110余年の歴史があります。当店に立ち寄っていただいた際は、「鶏めし弁当」を楽しむだけでなく、花善の歩みも見てもらいたい、そう考えていました。
●スペースが狭い…エレベーターにする?!
設計の段階で頭を悩ませたのが、2階との行き来に使えるスペースがとても小さいことでした。エレベーターを設置する計画も検討していたんですが…。でも、お食事だけでなく、厨房の様子や花善の歴史に触れていただこうという場への導線が、エレベーターだとなんだか味気ない。そこで、狭い空間でも収まるらせん階段にしよう、ということになったのです。

●お客様の目にとまる、存在感ある階段
らせん階段はお店の入り口近くにあるので、来店したお客様の目にもつきやすく、エレベーターのような四角い箱ものではない分、圧迫感がないと思います。2階まで吹き抜けていますから、きれいな渦巻きを見上げながら登っていく楽しさなどもあるのではないでしょうか。また、らせん階段はちょっとめずらしいと感じるお客様もいるので、2階へ上がってみたいと思ってもらえるきっかけにもなっていると思います。

●きれいにして、大切にしていきたい
(川口さん)
きれいな赤色で、手すりの曲線もなめらかで、いいですね。お客様に気持ちよく上がっていただきたくて、踏み板のところをいつも念入りにお掃除しています。鉄を塗装してできているので、お手入れはどんなふうにすればよいか分からなかったのですが、石垣鐵工さんに教えてもらい、とても参考になりました。厨房や店内だけでなく、このらせん階段も大切にしていきたいと思っています。

2階のギャラリースペースには、旧店舗で使用していた看板や、鶏めし弁当の歴代の掛け紙などを展示しています。大館駅との歴史も紹介しており、大きなガラス窓から1階の厨房の様子も一望できます。ぜひ、赤いらせん階段を上って、このギャラリーに足を運んでみてください!
【ギャラリーの開館時間】10:00〜16:30
※年中無休
花善さんの「鶏めし弁当」は、大館の駅弁として全国の旅行者はもちろん、ふるさとの味として地域住民からも親しまれています。2015年には、JR東日本主催の「駅弁味の陣2015」で「駅弁大将軍(総合評価第1位)」に選出、2017年には「モンドセレクション2016」で「から揚げ鶏めし」が銀賞を受賞しています。世界も認めるおいしさの、大館自慢のお弁当です!